ハンドボールで「司令塔」と呼ばれるポジション、それが**センターバック(CB)**です。

バスケットボールでいうポイントガード、サッカーでいうトップ下やボランチに近い存在。チーム全体の攻撃リズムをコントロールし、味方を活かしながら自らも得点を狙う——最も「頭脳」が求められるポジションです。

この記事では、センターバックの役割・求められる能力・代表的なプレーを徹底解説します。

センターバック(CB)とは

センターバック(センタープレーヤー / Center Back)は、攻める方向に向かってコート中央の9mライン付近に位置するポジションです。右バック(RB)と左バック(LB)の間に立ち、攻撃の中心軸を担います。

コートの真ん中にいるため、左右両方のサイドプレーヤーやピボットに対してパスを出せる位置取り。攻撃の「起点」として機能するのがCBです。

CBの役割

CBの主な役割は以下の通りです。

  • 攻撃全体のテンポコントロール — 速攻からセットオフェンスへの切り替え判断
  • パス回しの起点 — 味方へ的確なアシストを供給
  • DFのギャップを見つけて突破またはパスで崩す
  • ピボットへのバウンドパスやロブパスの供給
  • ミドルシュートでDFを引きつける — 自分が打てるからこそ味方のスペースが生まれる

一言でいえば、「チームの攻撃をデザインする人」。自分が得点するだけでなく、味方を最も良い状態でシュートさせることがCBの腕の見せどころです。

求められる能力

能力内容
パスセンスバウンドパス、ロブパス、ノールックパスなど多彩な供給力
戦術眼相手DFのフォーメーションを読み、最善のプレーを選択する力
ミドルシュート9m付近から打てることでDFを引き出し、味方のスペースを作る
判断力プレッシャーの中でも落ち着いて最善の選択ができる冷静さ
コミュニケーション味方への声かけ・指示。コート上の監督のような存在

CBは必ずしも長身である必要はありません。175cm前後でも世界で活躍するCBはいます。大事なのは俊敏性と持久力、そして「常にボールに関わり続ける」体力です。

代表的なプレー

パス&ゴー

CBが味方にパスを出した後、そのままDFの間を突破してリターンパスを受けるプレー。相手DFがパスに釣られて間が開いた瞬間を逃さない判断力とスピードが必要です。

ピボットへのバウンドパス

ドリブルでDFを引きつけながら、6mライン上のピボットにバウンドパスを通すプレー。DFの足元を通す精度と、ピボットとの呼吸が重要です。成功すればピボットがフリーでシュートを打てる決定機になります。

ミドルシュート(ディスタンスシュート)

9m付近からDFの壁の上や横を狙って放つ強烈なシュート。ミドルシュートが決まるCBは相手にとって非常に脅威で、DFが前に出てくるため味方のスペースが生まれます。「打てるCB」であることが、パスの効果をさらに高めるのです。

ノールックパス

視線を一方向に向けながら、別方向にパスを出す高等技術。相手DFの予測を外し、フリーの味方にボールを届けます。トップレベルのCBに見られるプレーで、観客を魅了する華やかさがあります。

向いている人

  • リーダーシップがある人 — 周囲への声かけや指示が得意
  • 全体を見渡す視野の広さがある人 — 常に状況を把握できる
  • 味方を活かすことに喜びを感じる人 — アシストで快感を覚えるタイプ
  • 戦術や作戦を考えるのが好きな人 — “考えるハンドボール”ができる
  • プレッシャーに強い人 — 試合終盤でも平常心を保てるメンタル

特に「自分が得点するより、味方に得点させることに快感を覚える」タイプの人は、CBとして大成する素質があります。チームキャプテンを務める人が多いのもCBの特徴で、精神的な支柱としてチームをまとめる役割も担います。

センターバックの名手

選手特徴
ニコラ・カラバティッチフランスIHF年間最優秀選手3回。五輪金3回(2008/2012/2020)、世界選手権4回優勝。196cmの大型司令塔で、シュート力とパスワークを両立した史上最高のプレーヤーの一人
安平光佑日本日本代表(彗星JAPAN)の司令塔。氷見高で高校三冠→日体大→ポーランド(EHFチャンピオンズリーグ出場・得点)→北マケドニア→現在HCオフリド。パリ五輪出場
川田陽暉日本瓊浦高でインターハイ得点王→筑波大→RKヴァルダル1961(北マケドニア)。20歳で欧州名門クラブのリーグ優勝に貢献した超新星
藤坂尚輝日本北陸高→日体大→大同フェニックス東海。多彩なシュートが武器のCB

まとめ

センターバックは、ハンドボールにおける**「チームの頭脳」**です。

  • パスで味方を最高の状態でシュートさせる
  • ミドルシュートでDFを引き出し、チーム全体にスペースを作る
  • コート上の監督として、攻撃をデザインする

「味方を輝かせることに喜びを感じる」あなたこそ、CBにぴったりかもしれません。


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