LWが中央へ切り込み、ボールが反対側へ渡る。
ここまでは、よくあるサイド切りです。
右でシュートまで行けなかったとき、攻撃が止まることがあります。
中央に残ったLWも、戻るきっかけを失います。
このセットは、そこで終わりません。
LWが左へ戻り、もう一度数の多い場所を作ります。
左の2対2。広い4対4。最後に左の3対2。
1回のずれを待つのではなく、守備の受け渡しを何度も起こす攻めです。
先に覚えるのは、この3つ
動きを全部覚える前に、攻撃の流れをそろえてください。
| 順番 | 作る形 | 合図 |
|---|---|---|
| 攻める | 左の2対2 | LBとPVが本気でゴールへ向かう |
| 広げる | 中央から右の4対4 | 中央のDFが左へ寄る |
| 戻る | 左の3対2 | 中央でLWのマークを受け渡す |
合言葉にするなら「攻める、広げる、戻る」です。
最初の2対2で点が取れれば、そのまま終わって構いません。
守備が止めに来たときだけ、次の形へ進みます。
3D作戦盤では、9ステップの動きを視点を変えながら確認できます。
まずは、2本のGIFで流れを見てみてください。
赤が攻撃、青がDFです。
1本目は、左の2対2から中央の4対4までです。

2本目では、その後にLWが左へ戻ります。
中央で担当が替わった後、LWが元の場所へ動くところを見てください。

最初に、立つ場所をそろえる
攻撃から見て左端のDFを「1枚目」と呼びます。
その隣が「2枚目」です。
PVはピボット。6mライン付近でDFの間に立つ選手です。
PVは、左の1枚目と2枚目の間に入ります。
LBは左のバックプレーヤーです。
LWは左のウイング。最初はコートの左端に立ちます。
反対側のRBとRWは、右のバックプレーヤーとウイングです。
右の2人は、中へ寄らずに幅を取ります。
この幅が、後の4対4を広くします。
1 左の2対2は、おとりにしない
LWが中央へ切り込むと、左端に空間ができます。
そこへLBが走り込み、PVと2対2を始めます。
この最初の攻撃が軽いと、DFは動きません。
LBは「どうせ反対へ戻す」と考えず、ゴールへ向かいます。
2枚目のDFがLBへ出たら、背中側のPVへパスが通ります。
2枚目がPVに残ったら、LBが空いたすき間を攻めます。
1枚目が助けに来たら、左外側も使えます。
ここで得点できるなら、次の動きは要りません。
攻撃が本物だから、中央のDFも助けに動きます。
PVの立ち位置は、ピボットの基本も参考にしてください。
2 中央のDFが寄ったら、広い4対4へ
左の2対2を止めるため、中央のDFが左へ寄る。
その瞬間、反対側の人数がそろいます。
LBは無理に投げ切らず、CBへボールを戻します。
CBは中央の司令塔です。
ボールを持ちすぎず、RB側へ運びます。
ここで大事なのは、右の幅です。
RBやRWが先に中央へ寄ると、4人が狭い場所へ集まります。
DFは短い距離で助け合えるので、攻撃の良さが消えます。
RWは外側に残ります。
RBも、走り込める距離を取って待ちます。
広い4対4では、誰か一人へ決め打ちしません。
RBへ外側のDFが出れば、その背中へLWが入れます。
中央のDFがLWに残れば、RBがすき間を狙えます。
守備全体が中へ縮めば、最後はRWが空きます。
パスを出すか、やめるか。
その判断を残す持ち方は、パスのスーパーキャンセルでも紹介しています。
3 右で終わらなければ、LWが左へ戻る
このセットで一番忘れやすい動きです。
右の4対4でシュートが生まれない。
そのとき、中央に入ったLWが元の左へ戻ります。
ただし、切り込んですぐ戻ってはいけません。
同じDFに見られたままでは、人数差ができないからです。
中央のDFがLWを受け取るまで、少し待ちます。
「自分がLWを見る」と守備が決めた後に戻ります。
すると、左ではLB、PV、LWの3人に対してDFが2人になります。
1枚目がLWへ出れば、LBとPVが2対1です。
1枚目が中に残れば、LWが外で受けられます。
中央から助けが来れば、また反対側へボールを動かせます。
サイド切りは、中央へ入る動きだけではありません。
戻るところまで続けると、守備にもう一度受け渡しを迫れます。
この攻めは、誰が打つかを先に決めない
「最後はLWへ出す」と決めると、攻撃は急ぎます。
LWも早く戻りたくなります。
DFはボールより先に、最後の場所へ立てます。
狙うのは、決まった選手のシュートではありません。
守備が担当を替える短い時間です。
誰がLBを見るのか。
誰がPVを受け取るのか。
中央へ入ったLWを、誰が見るのか。
この答えがそろう前に、空いた選手が攻めます。
DFスイッチの声かけを守備側から読むと、狙う時間が分かりやすくなります。
5人の役割は、短い言葉で伝える
| 選手 | 覚える役割 |
|---|---|
| PV | 1枚目と2枚目の間に立ち、早く動きすぎない |
| LB | 最初の2対2を本気で攻める |
| LW | 中へ切り、受け渡しを待って左へ戻る |
| CB | DFが戻る前に、反対へボールを運ぶ |
| RB・RW | 中へ寄らず、4対4を広くする |
全員が同じ数の動きを覚える必要はありません。
自分の合図を一つ持つと、流れが切れにくくなります。
うまくいかない日は、ここを見直す
LBが最初からボールを戻している
DFは助けに動かず、中央も空きません。
まずは2対2で点を取りに行きます。
PVが先に動きすぎる
1枚目と2枚目の境目が消えます。
LBがDFを引きつけるまで、間に立って待ちます。
LWがすぐ左へ戻る
守備が担当を替える前だと、同じDFについてこられます。
中央で自分を受け取る声や動きを見てから戻ります。
RBとRWが中央へ寄る
4対4が狭くなり、DFの助けが間に合います。
右側は「パスが来ないかも」と思う場面ほど、幅を保ちます。
練習は止めずに、3つの形をつなぐ
最初はLBとPV、DF2人の2対2から始めます。
LBは突破とPVへのパスを選びます。
次は人数を増やし、左の2対2から右の4対4まで続けます。
指導者は、途中で動きを止めません。
攻撃が終わった後に、DFがどこへ寄ったかを確認します。
最後にLWの戻りを加えます。
LWには、毎回戻るように指示しません。
右でシュートが生まれたら、その攻撃を優先します。
戻るのは、中央で守備の受け渡しが起きたときです。
セットプレーの後を続ける考え方は、二次攻撃の作り方にもつながります。
次の練習では、LWの担当を聞いてみる
この攻めを覚えるとき、パスの順番だけを追わないでください。
止めるなら、LWが中央へ入った場面です。
守備へ「今、LWを見ているのは誰?」と聞きます。
答えが迷っていたら、攻撃が動く時間です。
左の2対2で攻める。
DFが寄ったら、広い4対4へ運ぶ。
受け渡しが始まったら、LWが左へ戻る。
サイド切りは、戻るまでやって完成です。
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